ituki.mp3 アレンジ:Etuko
おどま盆ぎり 盆ぎり
盆から先ゃ おらんど
盆が早よ来りゃ 早よもどる
(子守奉公も盆で年季が明け 恋しい父母がいる古里に帰る日が
待ち遠しい)
おどんがおとっさんは あん山おらす
おらすと思えば 行こごたる
(私の父は遠くに見えるあの山にいる。あそこにいると思えば帰りたい)
おどんが打死(うっちん)だちゅて
誰(だい)が泣(にゃ)てくりゅきゃ
裏の松山 蝉(せみ)が鳴く
(遠く離れた所に子守奉公にきて私が死んでも だれも悲しまない。
ただ蝉が鳴くだけであろう)
蝉じゃ ごんせぬ
妹(いもと)でござる
妹泣くなよ 気にかかる
(蝉だけじゃなかった。妹も私が死んだら、泣いて悲しむであろう。
妹よ、泣かないでおくれ)
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その昔、山深い五木の里の暮らしは厳しく、娘たちは幼いころから
家を助けるため、子守奉公に出されました。
娘たちは奉公の辛さや父母を思う気持ちを口ずさみ、それが「五木
の子守唄」になったといわれています。